研修記

23年社長をして 98’10.3

1998.10.03.土

From: 小山昇
Date: Sat, 3 Oct 1998 10:26:23

23年社長をして、経営で心掛けていること。

1.体力です。昔は知力と思っていたが、体力が無ければ、現場に行けない。
新しい体験も出来ない。それに、指示した遣るまで、やらせるまで、粘れない。気力も体力から。

2.鉄砲は売らない。弾を売る。繰り返し、繰り返し、同じお客様に買って頂ける商品、事業に取り組んでいる。
ダスキン事業とオフィスコーヒーは理解が出来るが、ボイスメール、インターネットのプロバイダーとなると、一体何のことやらと思われるが、これは、全く同じ事業です。
同じお客様に毎月、同じサービスを買って頂く事業です。
違うのは扱っている商品が違うだけです。

3.回収する。営業は売って幾らでなく、回収して幾らだ。売り掛け期間の長いのは貸し倒れの危険がある。
「ツケ」の溜まった飲み屋は行かなくなる。

4.経常利益を出す。今までは成長率とか、成長額を求められたが、売上でなく経常利益を求められる。
評価は自分でなく他人がする。

5.固定費の削減。何故、コンピュータを使うのか、要らない仕事を捨てるためです。
「やれと命令をするが、止めろと命令しない。」これがコストアップの原因。

6.支払手形を出さない。発行すると1ケ月が早い。業績を上げることより、金繰りが先になる。
銀行からお金を借りて減らして行く。決済日に残高が無いと不渡りになる。
銀行借り入れなら残高が不足しても不渡りにならない。信用は失うが会社は絶対に倒産しない。

7.社長の給料は高くする。社長は銀行借り入れの連帯保証人です。
(保証協会などの保証は保証料を払っている。なのに社長は殆どただでしている。)
保証能力を引き上げる為にも、高い給料にする。社長の個人資産は会社と一体で見られている。
安いと社員を不幸にする。銀行が息子に社長を引き継ぎを、してほしいのは当然です。

8.社員の給料はメイン、サブ銀行に口座を作らせそこに振り込みをする。
(自動引き落としが自然と集まる)定期預金も。会社全体で収益を見ていると思う。
銀行取引が変わると自動的に定期預金、自動引き落としも移動する。全従業員のが。

9.増資。自分の金を会社に貸していた時があった。今おもうに、無知だった。
銀行からかりれないから個人で貸していると思われた。
どうせ、返して貰えないなら資本金にしたら、負債でなく、資本金だ。自己資本率がアップする。
若しくは個人の定期預金にして、それを担保に銀行から借り入れしたほうがましだ。
新しい銀行との取引に有利だ。
成長期は現金がないので一割配当したら、直ぐに一割増資をする。
配当して現金がないので、未払い金にするより、支払いをして、増資して資本金にすると、負債が減って資本が増える。自己資本金がアップする。バランスシートは意図的に変えるものです。

10.バランスを良くする。銀行は一つにするのでなく、都銀、地銀、地元の信金と自社の実力に合わせて、取引をするのが自己防衛です。自分の会社は自分で守る。
イザと言うときに、余程の支店長でないと、力に成ってくれない。

11.無手形は良いが無借金は駄目。返したお金が信用になる。無借金で喜んで要るのはアマチュア。
年商の30パーセント以内なら問題が無い。

株式会社武蔵野 小山昇